着物の産地と素材
1. 山形 置賜紬(おいたまつむぎ)
山形県米沢市、長井市、白鷹市を中心に生産されている織物の総称です。米沢紬・長井紬・米琉・白鷹お召・紅花紬などがあります。
2. 東京 黄八丈(きはちじょう)
東京都八丈島で古くから織られてきた手織りの絹織物です。光沢のあるしなやかな地と鮮やかな黄色が特徴です。糸は紬糸ではなく生糸を使います。織は手織り機による平織か綾織りで、模様の多くは縞か格子です。
3. 茨城・栃木 結城紬
茨城県結城市・栃木県小山市一帯で織られている絹織物です。国の重要文化財に指定されています。
4. 新潟 小千谷縮・越後上布・本塩沢・明石縮
小千谷縮は、新潟県小千谷地方周辺で生産されている麻縮です。夏の気軽な外出着として人気です。越後上布は、新潟県南魚沼市に古くから伝わる平織の麻織物です。麻織物の最上級品として有名です。本塩沢は、新潟県南魚沼市周辺で試算されている御召です。塩沢御召とも呼ばれています。明石縮は、新潟県十日町市で生産されている夏用の絹縮です。
5. 石川 加賀友禅・牛首紬・能登上布
加賀友禅は、金沢で染められている友禅です。
加賀五彩という藍、黄土、臙脂草・古代紫を基調としています。
牛首紬は、石川県の白山山麓、旧白峰村牛首村付近で生産されている紬です。釘を抜くほど丈夫と言われたことから、「釘抜き紬」ともよばれました。
能登上布は、石川県の能登、羽咋地方で生産されて夏の麻織物です。県の文化財に指定されています。
6. 京都 西陣織・京友禅
西陣は日本を代表する絹織物の生産地です。特に、袋帯・名古屋帯をはじめする帯が有名です。京友禅は、多色使いで優美なデザインのものが多く、金銀箔や刺繍もよく用いられているのが特徴です。
7. 福岡 博多織・久留米絣
博多織は、福岡市の博多を中心に生産されている織物の総称です。代表的な織物である帯地を指すことが多いです。久留米絣は、久留米市周辺で生産されている木綿絣です。
8. 鹿児島 大島紬
光沢のあるしなやかな地風が特徴で結城紬と並ぶ高級紬です。鹿児島県奄美大島が発祥の絹織物です。独特の黒褐色の地色を持つ泥染めの泥大島が有名です。
9. 沖縄 琉球紅型・芭蕉布・琉球絣・久米島紬・八重山上布
琉球紅型は、沖縄県で生産されている型染の染物です。柄ゆきや華麗な色彩は南国特有のものです。芭蕉布は、沖縄県に自生している糸芭蕉の繊維から採った糸で織った布です。琉球絣は、沖縄県の南原地区を中心に織られている絣織物です。久米島紬は、沖縄県久米島で生産されている紬です。沖縄特有の絣模様や、泥染めによる黒褐色が有名です。八重山上布は、沖縄県八重山諸島の石垣島などで生産されている麻織物の総称です。