vol.44 刺繍の着物

刺繍の着物

 

 

1.蘇州刺繍(そしゅうししゅう)

中国江蘇省の「蘇州」という街で2500年も前から伝わっている刺繍の一種。使用する糸がきわめて細く、刺繍面が盛り上がらないため表面が滑らかなのが特徴。又、両面刺繍という技法により表裏どちらから見ても糸の結び目がなく、両側から見ても美しい仕上がりになる。その写実的で繊細な仕上がりから絹の絵画とも称されている。

 

 

 

 

 

2.汕頭刺繍(すわとうししゅう)

その発祥は、広東省東部の町「汕頭」にあります。宣教師たちが、ここでヨーロッパの刺繍技法を伝えたのが始まりで、1858年の天津条約を機に伝わったヨーロッパの完成と技法を中国の婦人たちが学び、中国古来の刺繍技法と調和させ世界に誇れる刺繍として完成させたものです。汕頭刺繍には大きく分けて2種類あり1つは抽州綉「ツオシュウ」で織り上がった生地の縦糸、横糸を数本引抜き空間をあけ飾り糸を通す方法です。もう一つは、拉綉「ラシュウ」で生地に糸を通しながら広げて空間をあけてゆく2つの技法があります。どちらも熟練されたこうだな技術を要する技法とし、工芸品として扱われています。

 

 

 

3.相良刺繍(さがらししゅう)

中国では漢の時代より見られ、日本でも奈良時代に仏像の羅髪(らほつ=巻毛)の部分に使用されていた。玉の様に縫い込むことから別名「玉縫い」とも呼ばれる。手作業ゆえに技術力はもちろんの事、製作者には高い集中力と忍耐力が必要とされている。その絵柄が点で描かれているように見える事から絹の点描とも称されている。

 

 

4.刺子刺繍(さしこししゅう)

津軽のコギン・南部の菱刺しなど、もともとは木綿の糸を使用し、布を重ね一面に細かいさし縫いを施すことにより痛んだ布の補強、保温性を高めるなどと言った実用性から生まれた技法です。その技法を、絹糸を使用し、糸を細くして、より繊細に仕上げたのが現在の刺子刺繍です。従来の刺子の様なザクザク感を取り除き、「波縫い」であった縫い方を「本返し縫い」に変える事により、着用時の引っ掛かりなどの不具合が解消され安心して御召になれるようになりました。この技法を着物・袋帯・和装小物に取り入れられました。

 

 

 

 

 

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